米村ゼミの掲示板
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▼三年 井口 RES
こうの史代イラスト原画展
(見学日:11月28日)

残された膨大な量の写真から、改めて戦争の恐ろしさを感じた。賑わいを見せていた街が一瞬にして焼け野原になるという恐怖や絶望を、私たちは写真からでしか体験できないけれど、このように原画として残し、後の世代へ伝えていくことに意味があるのだと感じた。中には、大切なものをすべて失い、生きる気力もないであろうと思った人々が復興に向けて笑顔で作業を進める写真もあり、驚いた。前を向こうとしている人々の姿勢に心を打たれた。
これらの原画を見た上で、こうの史代の『この世界の片隅に』を観ると、以前よりも違う見方ができるのではないかと感じた。
2020/1/15(Wed)17:33 ...No.1727
▼二年 押尾 RES
高畑勲展 感想
(見学日:7月12日)

私はあまり高畑監督作品に触れてこなかったが、今回の展示はそんな私でも本当にすごい人だったんだ、と感じさせるものだった。
特に印象に残っているのは「太陽の王子ホルスの大冒険」の展示で、主人公の感情の起伏(?)を表にして共有していたというのは、チームで製作するアニメーター達にとって、なぜ自分はこの表情のキャラを描いているのか、などの理解を深めることを可能にし、より作画や演出に力を入れられるんじゃないかと考えた。
当時興行的には振るわなかったようだが、監督のこだわりが強く伝わってきたし、予告で見たホルスが太陽の光との重なりで一瞬逆光(チカチカ光る?)になる場面はあまり今のアニメでは見かけない魅力的な演出だった。これも高畑監督のこだわり故の賜物なのだろうと思う。

かなり今更になり大変申し訳ないのですが、投稿いたします。
2020/1/7(Tue)21:45 ...No.1726
▼三年 金成 RES
こうの史代イラスト原画展
(見学日:11月29日) 感想

展示されていたイラストに戦時中の家族の様子を描いたものがあった。戦時中から終戦後に生活を立て直すまでが家族が食卓を囲む様子の移り変わりで表現されていた。展示する際に作成されたと思われる説明はあったが、展示資料自体にセリフはなく、文字での情報は年代と家族の年齢のみであった。しかし食卓という一場面のイラストのみで十分に家族がどのような生活をしているのか、どのような心境でいるのかが想像できた。イラストに含まれる情報量の多さを再認識した。
2019/12/30(Mon)23:36 ...No.1725
▼二年 土屋 RES
高畑勲展・感想(見学日:7月12日)


 まず高畑勲監督の作品はジブリ作品しかよく知らなかったので、『ドラえもん』の制作に関わっていたことに驚いた。高畑作品の魅力の一つは背景の描写にあると個人的に感じているが印象に残ったのは『火垂るの墓』の展示である。あのリアリティある背景美術に至るまでの綿密な制作過程が絵コンテや原画のメモから伝わり感銘を受けた。
 また『アルプスの少女ハイジ』では実際にモデルとなった場所に行き、実際に見て描くことによってあの壮大な背景美術を描くことが出来たのだと感じる。人物の動きにも非常に細かくメモが書いてあり、本当に細かいところまで目を配ってスタッフ全員一つの作品を制作していたのだと絵コンテのメモから伝わった。それらの原画いっぱいに書かれたメモを見ると高畑監督がどれほど情熱を注いで作品を制作していたのか、その一端に少しでも触れることが出来たように感じた。作品によって手法を変化させ、様々な描き方に挑戦し制作に臨んだ高畑監督は今のアニメ制作に最も貢献した人物と実感することが出来た展示だったと思う。


最後に投稿が大幅に遅れてしまい申し訳ありませんでした。
2019/11/5(Tue)23:31 ...No.1724
▼二年 中込 RES
高畑勲展・感想(見学日:9月11日)

 幼い頃から自分の中でジブリ作品といえば宮崎駿監督の印象が強く、高畑監督がどの作品に携わり、どのような手法で制作を進めていたかを殆ど知らないまま過ごしてきたために、今回の高畑勲展の見聞で非常に興味深い資料や舞台裏が垣間見えて十分過ぎるほどに楽しめたと思う。
 展示の中で印象に残ったものとして『かぐや姫の物語』について挙げる。私はこの作品を実際に母と映画館にて観たことがあった。当初は今までのジブリ作品とは大きく異なるビジュアルに困惑し、どのような意図が込められているのかと疑問が残っていたが、『かぐや姫の物語』の展示の中に、人物たちを描く「線」にスピード感や粗さを意識することで生き生きと躍動感あふれる動きを表現したいという旨があることを知り、高畑監督がこの作品の描写に込めた意図を知れて良かったと思う。また、監督が東映に所属していた頃に既に『かぐや姫の物語』のプロトタイプにあたる作品の原稿を作成し、結果的に最後の作品として完成させたという事実には一種のロマンを感じさせられた。
 ありとあらゆる作品の原稿や設定画・背景画に記された細かな情報から見ても、高畑監督がアニメ映画に向けていた情熱は誰よりも深いものであったことをこの展示会から思い知らされた。アニメ映画以外にも音楽や実写映画にも関わってきたことも踏まえると、高畑勲監督が現在の日本のサブカルチャー領域に大きな影響を残していたことは忘れるべきではないと考える。


最後に、投稿が大幅に遅れてしまい誠に申し訳ありません。
 
2019/11/4(Mon)17:00 ...No.1723
▼三年 田村 RES
夏休み課題21~30

21『hybrid child』(アニメ)
原作:中村春菊(角川書店)
監督:福田道生
〈あらすじ〉
それはある意味、鏡。機会でも人形でもなく、持ち主の愛情を反映して成長する人の形、それが“ハイブリッド・チャイルド”。これは主人と“ハイブリッド・チャイルド”が紡ぐ想いの物語。主人は“ハイブリッド・チャイルド”に何を願ったのか。“ハイブリッド・チャイルド”は主人の何を映したのか。そして、なぜ“ハイブリッド・チャイルド”は生まれたのか。生涯ただ1人だけを想い続ける一途な恋を描く、切なく愛しいお伽噺。

OVA全4話で構成されている。ハイブリッド・チャイルドは元々お金持ちが持っているもので、自分好みに成長させることができる“男の妄想の極み”と作品内で語られている。しかし、1話と2話のそれぞれで登場するハイブリッド・チャイルドの葉月とゆずは主人の妄想の極みで作られてはおらず、また非常に深い主従関係の絆で結ばれている。このことからこの2人が他のものとは異なる特別なハイブリッド・チャイルドだと考えることができると思われた。

22『世界一初恋』(アニメ・漫画)
原作:中村春菊(角川書店)
監督:今千秋
〈あらすじ〉
コネ入社と言われるのが嫌で親の会社を辞め、出版社・丸川書店に転職した小野寺律。ところが配属されたのは、興味も経験も全くない少女漫画を扱うエメラルド編集部だった。おまけに、横暴な編集長・高野政宗が「初恋の人」だとわかり─大パニック!? こんな職場絶対に辞めてやる!と思いながらも、恋も仕事もちょっとずつ経験しながら一人前の漫画編集者になるために頑張る律だが……?

今作品の特徴は“出版社”という会社が細かく描かれている部分である。漫画家が担当者と相談しながら原稿を描き、刷る冊数の会議やフェアの企画提案、書店への営業など私たちが知っている“出版社”の仕事がより詳細に描かれている。ここから律たち担当者や会社全体が一冊の本を作るためにどのぐらいの時間をかけ、どれだけ奔走しているのか理解することができ、またその大変さも感じることが出来た。
高野への恋心を自覚した律がなかなか素直になれなくても高野に歩み寄る姿は非常に可愛らしい。
プロポーズ編というアニメが新しく放送されるため、その前にぜひ見て欲しい。

23『純情ロマンチカ』(アニメ)
原作:中村春菊(角川書店)
監督:今千秋
〈あらすじ〉
兄の友人で超有名小説家の宇佐見秋彦に、大学受験のため家庭教師をして貰うハメになった高校三年生の高橋美咲。ところが訪れた宇佐見の自宅で、兄と宇佐見を主人公にした「ボーイズラブ小説」を発見! 副業で丸川書店のサファイア文庫なんてボーイズラブレーベルで妄想小説を書いている宇佐見に、思わずキレた美咲だが、寝起き最悪な宇佐見に襲われて散々な目に。だが、兄の幸せを願って恋心を打ち明けようとしない宇佐見を見ているうちに、次第に美咲の気持ちに変化が生じてくる。そんな折、美咲は兄の転勤を機に宇佐見のマンションに居候することに...。

最初は戸惑いと葛藤ばかりで秋彦と向き合うことが出来なかった美咲だったが、共に過ごすにつれて秋彦を受け入れ、自分の気持ちと向き合おうとする恋愛の形には、美咲の純粋さが表現されていると思った。
また親友である美咲の兄・孝浩のことが好きで、気持ちを伝えても相手に迷惑をかけてしまうとして長年想いを伝えないままそばにいる秋彦に非常に切なくなる。結婚することになった孝浩に失恋した秋彦とそれを慰める美咲の道端でのシーンは切ないのだが、明彦の新たな恋愛のスタートでもあるため非常に印象的だった。

24『暁のヨナ』(アニメ)
原作:草凪みずほ(白泉社)
監督:米田和弘
〈あらすじ〉
高華王国、緋龍城―― 珍しい緋色の髪を持つ愛らしい王女・ヨナ姫は、この城で、戦を好まない優しい父・イル王や、幼なじみで彼女の護衛役を任されている若き将軍・ハクに大切に守られ、何不自由ない暮らしをしていた。
十六歳の誕生日を迎えるヨナのために祝いの宴が開かれることになり、従兄のスウォンも城を訪れる。幼い頃から想いを寄せるスウォンの来訪に喜ぶヨナ。だが、父イル王は、ヨナの結婚相手としてスウォンだけは認められないと頑なに拒む。困惑するヨナだったが、当のスウォンから自分の髪を褒められ、美しいかんざしをもらい嬉しくなる。その喜びも束の間、思いもよらぬ出来事がヨナの身に降りかかる。

最初は複数の男性に守られるお姫様のような女性が主人公だと思っていたのだが、ヨナは守られるだけではなく、誰かを守れるようになりたいと強くなっていく主人公で非常に衝撃的だった。その部分がほかの少女漫画にはあまりない今作品の魅力だと感じた。なぜなら、ヨナという強い女性が描かれていることで、仕事など社会で輝こうとしている現代の女性と重ね合わせることができて、誰でも読みやすい作品になっていると思われるからだ。四龍とハクと共に行くヨナの旅がどのようなものになっていくのか続きが気になる作品であった。

25『ダイヤルアゲイン』(漫画)
著者:ぴょん
〈あらすじ〉
不死身の身体となったノアは、裏社会でボディーガードの仕事を始める。そんな中ある不思議な男と出会い、未知なる世界へ足を踏み入れることになる。

不死身なため、自分の体を大切にしていなかったノアが不思議な男・アレンのもとで過ごしていくうちに自分自身に意識を向けるようになっていく。ノアは孤児院育ちで院長が亡くなってからしばらく愛されてこなかったため、アレンから「好きだ」「愛してる」など言われると非常に可愛らしい反応をする。そこが今作品の1番の魅力だと考えられる。ノアがアレンによって新たな体験をしていくことで、人間味の無かったノアの表情や行動全てが豊かになってやっと人間らしくなっていたように思われた。

26『クリミナル・インタビュー』(漫画)
著者:ぴょん   Queensa
〈あらすじ〉
オレ、殺人鬼に目を付けられちゃったみたい…?
ジャーナリスト志望の大学生ジョナサンが出会ったのは、とんでもない凶悪犯のキスターだった…!

読めば読むほど謎が増え、どのような展開になるのか分からなかったため続きが非常に気になってしまう作品であった。登場人物たちには必ず怪しい部分があり、キスター以外にも疑わう必要があるため混乱してしまう恐れもあるが、それも今作品の魅力だと思われた。ジョナサン以外にも犯人とされているキスターの視点もあるため、被害者と加害者両方向から物語を読み進めることが出来る。

27『スタンドマイヒーローズ』(ゲーム)
ジャンル:女性向けシナリオ×パズルゲーム
開発・発売元:coly
〈あらすじ〉
主人公は、憧れの麻薬取締官「マトリ」として入庁を果たし、男性だらけの職場に配属される。たった一人の女性課員として、警視庁、高校生、セレブ、はたまた裏の組織から有能な男性たちをスカウトする

パズルをクリアしていってメインストーリーやキャラストーリー、イベントストーリーなど様々な物語を楽しむことが出来る。さらに、好きなキャラクターを撫でたりプレゼントをすることで、ゲージが上がり特殊なキャラストーリーも読めるようになっている。
パズルは初心者でも分かりやすく楽しめるものになっているため、誰でも簡単にクリアできると思われる。ストーリーに関しては、実際に現実に存在する厚生労働省麻薬取締部、通称“マトリ”の業務を中心に起こる事件について描いており、非常にリアリティを感じるものになっている。さらに登場キャラ一人一人の設定がしっかりしているため、キャラストーリーも読み応えのあるものになっている。今年で3周年を迎える今作品だが、これらの部分が未だに人気が衰えず、より高まっている理由なのではないかと考えられた。それぞれのキャラを担当する声優も若手からベテランまで出演しているため、誰でも必ず推しを見ることが出来ると思われる。今年の10月にアニメ化するため、そちらもぜひオススメしたい。

28『100回泣くこと』(映画・小説)
著者:中村航
〈あらすじ〉
実家で飼っていた愛犬・ブックが死にそうだ、という連絡を受けた僕は、彼女から「バイクで帰ってあげなよ」と言われる。ブックは、僕の2ストのバイクが吐き出すエンジン音が何より大好きだった。4年近く乗っていなかったバイク。彼女と一緒にキャブレターを分解し、そこで僕は彼女に「結婚しよう」と告げる。彼女は、1年間(結婚の)練習をしようといってくれた。愛犬も一命を取り留めた。ブックの回復→バイク修理→プロポーズ。幸せの連続線はどこまでも続くんだ、と思っていた。ずっとずっと続くんだと思っていた――。

彼女の秘密を知った時主人公に感情移入はもちろんだが、素で泣いてしまった。結婚生活の練習として幸せな生活を送っていた2人があったからこそ、より一層悲しさが際立って読者を物語の中に引き込んでいたのではないかと考えられた。
全体的に辛く悲しい部分が多いが、秘密を主人公に知られないように耐え忍んでいる彼女の姿は特に胸を打たれる。

29『狼は花の馨り』全3巻
著者:りゆま加奈(フロンティアワークス)
〈あらすじ〉
昔、狼と白鹿が恋に落ち、番になった。その血を色濃く受け継ぐ白い髪の子供は“白鹿”と呼ばれ、代々王族の番となる宿命だった。
王都を守る兵士のイルウェスは、ある村で幽閉されていた金色の瞳の白鹿を助け出す。やせ細り言葉も話せない白鹿に『アルタ(金色)』と名付け、2人は少しずつ心を通わせていく。美しいもので溢れる外の世界に目を輝かせる無邪気なアルタを「守ってやりたい」と願うイルウェス。だが、アルタは掟により王族に嫁がなければならなくて……。

アルタは最初言葉も話せず、まるで獣のように人を拒絶していた。しかしイルウェスによって言葉も覚え、様々な感情を出していく、その過程は非常に可愛らしく、庇護欲をかき立てるものだった。
身分の差によって自分の気持ちに悩むイルウェスとは反対に、真っ直ぐにイルウェスを想うアルタの健気さに胸が熱くなる。
描写は非常に綺麗で、全く過激なものでは無いためBL初心者の方にも導入編として是非読んでもらいたい。
性別は違くても、読んでいてこんな純粋な恋をしてみたいと思える作品だった。

30『朝顔』(ドラマ)
原作:香川まさひと(作)・木村直己(画)
・佐藤喜宣(監修)
脚本:根本シンジ
〈あらすじ〉
乃木朝顔は神奈川県にある興雲大学の法医学教室に勤める新米法医学者。新米とはいえ、周囲から一目置かれるほどに優れた技量と豊富な知識を併せ持つ朝顔は、実直な人柄で、自分よりもつい相手のことが気になってしまうような愛情深く優しい女性だ。そんな朝顔は捜査畑一筋の刑事でもある父・平と2人で寄り添うように暮らしている。他愛もない会話と穏やかな笑顔。2011年3月11日から変わらない娘と父の日常。そこに母・里子の姿はない。あの日里子は父親の嶋田浩之に会うために生まれ育った東北のとある海沿いの町に帰省していた。

命を救おうとする医者のドラマはあまり珍しいものでは無いが、亡くなってしまった方とその遺族を救うため、遺体に隠された真実を調べる法医学者を描いたドラマは非常に珍しいと思った。法医学者が行う司法解剖はただ死因を確認する作業だと思っていたが、遺された人たちに、愛する人たちを置いて突然死んでしまった遺体の人物が伝えたかったメッセージを伝える作業なのではないかと思われた。そのため、遺体と遺族に真正面から向き合う朝顔たちの姿は非常に印象的で感動した。

以上夏休み課題30点です。
2019/10/1(Tue)11:35 ...No.1722
▼三年 田村 RES
夏休み課題12~20

12『ONEPIECE STAMPEDE』(映画)
監督:大塚隆史
〈あらすじ〉
「祭り屋」と呼ばれてる万博の主催者ブエナ・フェスタからの招待状を手にしたルフィたち麦わらの一味。導かれるまま会場につくと華やかなパビリオンが所狭しと並び、世界中から海賊たちが群がる、大きな盛り上がりを見せていた。そこには勢揃いした“最悪の世代”キッドやベッジ、ホーキンスにボニー、さらにはバルトロメオやキャベンディッシュの姿もあった。全員の目的はただ一つ、万博の目玉「海賊王(ロジャー)の遺した宝」を探すことだった。

人気キャラがほとんど登場し、ワンピースが好きな人にとってはかなりたまらない作品になっていた。“最悪な世代”がロジャーの宝のために争い始める。戦闘シーンはそれぞれの人物の能力が最大に発揮され、有名な技なども描かれており非常に迫力のあるものになっていた。さらに、その最強の海賊たちが共通の敵を倒すために共闘する場面には他の観客も声を上げるくらい興奮するものになっていた。この部分がより観客を楽しませる演出になっていると考えられる。最も印象的だったのはウソップのルフィに対する思いであった。自分もひどい怪我をしてるにもかかわらず、火事による倒壊からルフィを守り、治療も先にルフィを優先するようにチョッパーに頼むウソップの行動から長年共に旅をしてきて生まれた深い友情を感じ、非常に感動した。ラストにサプライズが用意されているため、気になる人は是非見に行ってもらいたい。

13『ドラえもん  新のび太と鉄人兵団〜はばたけ 天使たち〜』(映画)
監督:寺本幸代
〈あらすじ〉
北極で、巨大なロボットの足と謎の青い球体を拾ってきたのび太。その青い球体に導かれるように、なんと次々とロボットの部品が家の庭に降ってきた。
ドラえもんとのび太は「鏡面世界」で部品を組み立て、巨大ロボット「ザンダクロス」を完成させる。ところが、のび太の街にロボットの持ち主だと名乗る「リルル」という不思議な女の子が現れる。実は「ザンダクロス」と「リルル」はロボットの星「メカトピア」から地球人を奴隷にするために送り込まれたのだった…。

映画ドラえもんシリーズの第31作目で、1986年に公開された『ドラえもん のび太と鉄人兵団』のリメイク作品にあたる。これまでの劇場版の中で最も感動する作品になっていると思った。
地球侵略を目論む“メカトピア”のロボット軍団とそれを阻もうとするのび太たちの戦いを中心に、メカトピアのロボットであるリルルと巨大ロボットの頭脳であったが、ひみつ道具によって動けるようになったピッポとの友情がメインで描かれている。
のび太たちと友だちになったことで、メカトピアが行う地球侵略に疑問を抱き始めるリルルとピッポがどちら側につけばいいのか悩み苦しむ姿は非常に印象に残っており、特にピッポがのび太に泣きながら気持ちを打ち明けるシーンでは夕焼けの情景と相まって涙を誘うものだったと思われる。その過程があったからこそ、最後に2人が選んだ選択に納得することができ、観客はより一層のび太たちに感情移入してしまうのではないかと考えられた。

14 『劇場版 おっさんずラブ 』(映画)
監督:瑠東東一郎
〈あらすじ〉
永遠の愛を誓ったあの日から1年が過ぎ、上海・香港転勤を経て帰国した春田創一。久しぶりに戻ってきた天空不動産東京第二営業所では、黒澤武蔵をはじめ、お馴染みのメンバーが顔を揃え、最近配属された陽気な新入社員・山田ジャスティスも加わり春田を歓迎する。そんな彼らの前に、天空不動産本社のプロジェクトチーム「Genius7」が突如として現れ、リーダーの狸穴迅は、本社で新たにアジアを巻き込む一大プロジェクトが発足し、東京第二営業所にもその一翼を担うよう通告する。その隣には、本社に異動しチームの一員となった牧凌太の姿も…。

ドラマ版をほとんど見ていないが、それでも十分楽しめる作品であった。ストーリーはギャグ調が中心で、それによってシリアスさがより際立っており感情移入することが出来た。恋愛模様は平和だったカップルにライバル(?)が登場し、二人の関係に危機が訪れるという王道な内容であったが、俳優の方々、特に林遣都の演技に魅了され、シアター内の全ての人が物語に引き込まれていたように思われる。所々に有名な作品の名前やパロディになっていたりする、またコントのような駆け引きも非常に面白い。序盤に今までのおさらいが流れるため、ドラマ版を知らない人も楽しめる作品になっていた。

15『ブレイブストーリー』(アニメ)
原作:宮部みゆき
〈あらすじ〉
「失敗したら二度と戻ってこれない」―そんな危険を冒してでもどうしても叶えたい願いがあった。それはバラバラになってしまった家族を取り戻すこと。自分に降りかかった最悪な運命を変えるために、ありったけの勇気を振り絞って、運命を変える扉の向こうへと踏み出した11歳の少年・ワタル。しかし、そこから始まる途方もない旅は、ワタルの想像も、覚悟も、たったひとつの願いさえもはるかに超えるものだった……。

主人公のワタルともう1人の少年ミツルは願いを叶えるために宝玉を探しに行くが、その宝玉を手に入れるためには何かを犠牲にしなければならない。ワタルは自分の願いのために誰かが犠牲になるのなら、別の方法で宝玉を手に入れようとする。一方、ミツルは自分の願いのためなら。如何なる犠牲も厭わずに手に入れようとする。すなわち、ワタルとミツルは陽と陰という正反対の存在として描かれている。ワタルが自分ためだけではなく人のために、物語のキーワードにもなっている“勇気”を振り絞って行動していることが非常に理解できると考えられた。見ていると私も勇気をもらえるような作品であった。

16『忍恋』(漫画)
著者:鈴木ジュリエッタ(白泉社)
〈あらすじ〉
現代に残る忍びの里。周囲に期待されて育った杏子は、次第に実力を男子に抜かされてしまい、これ以上「女の子」になりたくないと悩む。そんな中、名家華山院家の嫡子・楓が現れ、側忍を選考したいと言い――!?
作者である鈴木ジュリエッタが描く男性キャラは非常に魅力的な人物ばかりで、特に目の描き方は妖艶さを感じさせる独特なものになっており、その部分に魅了されている読者は多いのではないかと思われる。
幼い頃から忍術の対戦相手としか男を見てこなかった杏子が楓に出会って初めて恋をする。楓の言葉や行動全てに反応する杏子の純粋さが全面に描かれた可愛らしい作品になっている。純粋すぎるゆえに天然な言動をする杏子に思わず笑ってしまう。

17『トワイライトアンダーグラウンド』(漫画)
著者:秋平しろ(大洋図書)
〈あらすじ〉
ライブハウスでバイトに励む大学生の古川くん。大好きな音楽と仲間に囲まれて楽しい毎日だ。そんなハッピーライフの唯一の問題が店長の北山さん。もともと無愛想な北山さんだけど古川くんには格別無愛想なのだ。スタッフ仲間からも2人の仲の悪さをからかわれる始末。いつか店長をぎゃふんと言わせてやると息巻く古川くんは、ある日北山さんの秘密を知ってしまうのだが……。

元々女性が好きだった古川くんとゲイである北山さんの恋愛模様を描いた作品である。元からゲイであった北山さんはノーマルの古川くんには好きな女性と結婚して子供も生まれる幸せな家庭を築いて欲しいと思っている、しかし好きだから付き合いたいという気持ちも持っている。自分の中にある矛盾した気持ちによって葛藤している北山さんの姿は印象的だった。そしてその葛藤を乗り越えて、恋人同士になった古川くんと北山さんの顔が非常に幸せそうで、読者も幸せを分けてもらったかのような気持ちになれると思われる。BLではあるがほんわかした可愛らしいストーリーになっているため、初心者の方には最もオススメしたい漫画である。

18『胡蝶綺〜若き信長〜』(アニメ)
監督:阿部記之
〈あらすじ〉
信長がまだ吉法師と呼ばれていた元服前の頃。吉法師は居心地の悪い城内から抜け出しては、領内の孤児達と盗賊の真似事をしていた。お目当ては三河守である父・信秀が手に入れた南蛮渡来のお宝。津島の湊でくすねたそれを売りさばき義賊を気取る吉法師だったが、あるとき彼が南蛮渡来の品々を隠し持っていることが城内で知られてしまう。父に問いただされた吉法師は……。

歴史上の偉人である織田信長の人生を描いた作品である。今作品を見て、信長は私が抱いていたイメージとは少し異なる人物だったのではないかと思われた。どこまで本当の事なのかは分からないが、以前私が抱いていたのは“常識はずれで怖い”というもので、ホトトギスの歌や授業から漠然とそのようなイメージを持っていた。しかし今作品の信長は一見常識のない行動をとっているように見えても、上に立つ者という自覚を持ち、自分にとって財産である臣下や領民たちを考えた上での行動だったり、父親からの大切な教えを守った上での発言など、その行動や発言一つ一つに正当な理由が存在していた。つまり、信長はトップに立つ者という事を常に意識し、さらに臣下や領地内の人々の事を考えながら行動を取っていたと考えられる。
このように今まで学んできた織田信長から生まれたイメージとは全く異なる印象を新たに学ぶことができた。行動や発言の結果から全てを受け取るのではなく、その過程の中にある思いや考えに触れることができる作品になっていると思われる。

19『弱虫ペダル』(アニメ)
原作:渡辺航
〈あらすじ〉
千葉県総北高校に入学した小野田坂道は、大好きなアニメグッズを買う為に、毎週アキバまで、往復90qの道のりをママチャリで通っていた。高校生になったらアニ研に入って友達を作ろうと思っていた坂道だが、なんとアニ研は人数が集まらず廃部になっていた。落胆する坂道の前に、ロードレーサーの今泉俊輔が現れて…。

地味な主人公が才能を発揮してスポーツで活躍するというありふれたストーリーになっているが、最初からすごい能力を持っているという訳ではなく、小さな才能を大きな能力にするため地道に努力を重ねていく姿が描かれているため、視聴者も応援したくなり物語にのめり込めるようになっていると思われる。
登場キャラの個性が強く、それぞれのチームも独特なものになっているため、好きなチームやキャラを見つけることができると思われる。そのため、実際のスポーツのように応援して盛り上がることができる。さらにロードレースというあまり馴染みのないスポーツが題材になっているが、専門用語など一つ一つ丁寧に説明されているため全く知識がなくても楽しんでみることが出来た。

20『弱虫ペダル GRANDE ROAD』(アニメ)
原作:渡辺航
〈あらすじ〉
インターハイ2日目もゴールまで残り4q。先頭を走るのは、箱根学園と京都伏見、そして坂道の活躍によりチーム全員が合流を果たした総北高校。3校の先頭争いが繰り広げられる中、追い込まれた御堂筋はフェイズ49≠発動。箱根学園のアシスト、荒北に迫る!激動のロードレース後半戦、優勝を賭けた戦いが遂に始まる!

1期より“何がなんでも勝つ”という勝利への気持ちが全ての登場キャラから非常に感じた。それはインターハイという大きな大会であるからという理由だけではなく、3年生にとって最後の大会であったからという理由もあったからだと思われた。1期では仲間と支え合いながら能力を高め、ゴールを目指すという“仲間と共に”という描写が目立っていたように感じられていたが、2期では勝つため仲間を置いていき、ゴール直前になるとほとんど一体一の状態になる。仲間がどんどん脱落していく場面では見ている側もつらくなったが、その際に自分の想いを前を走る仲間に託し、走り続ける人もそれを受け取り、“仲間の思いと共に”ゴールを目指していた。つまり、2期では共に走るシーンは1期よりも少ないが、“仲間の想いと共に”走るという描写が多かった。むしろこちらの方がチームメンバーの絆を感じる事ができた。
2019/10/1(Tue)11:35 ...No.1721
▼三年 田村 RES
夏休み課題10~11

10『聲の形』(映画)
原作:大今良時(講談社)
監督:山田尚子
〈あらすじ〉
“退屈すること”を何よりも嫌う少年、石田将也。ガキ大将だった小学生の彼は、転校生の少女・西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。彼女が来たことを期に、少年は退屈から解放された日々を手に入れた。
しかし、硝子とのある出来事がきっかけで将也は周囲から孤立してしまう。
やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。
“ある出来事”以来、固く心を閉ざしていた将也は硝子の元を訪れる。

いじめをしてた側がいじめられる側に回り、被害者側の気持ちを知るあまり見たことの無いストーリーになっていた。石田くんが硝子ちゃんと再会すると鯉に餌をあげるなど共に様々な体験をする。そこでの音楽や情景は非常に明るいのに、硝子ちゃんの心はそれと反対にどんどん暗い方になっていく描写が非常に印象的だった。つまり、背景などの描写の明るさが事態の深刻さをより鮮明にしていたのではないかと考えられた。“ある出来事”に関係する登場人物たちが、石田くんに普通に話しかけ、硝子ちゃんの悪口を言ったりするなどの描写を見て、現実に存在する無神経な人を忠実に表現していると思われた。

11『明日の子供たち』(小説)
著者:有川浩(幻冬舎)
〈あらすじ〉
三田村慎平は転職先の児童養護施設で働き始めて早々、壁にぶつかる。生活態度も成績も良好、職員との関係もいい“問題のない子供”として知られる16歳の谷村奏子が、何故か慎平だけに心を閉ざしてしまったのだ。想いがつらなり響く時、昨日と違う明日がやってくる。先輩職員らに囲まれて成長する日々を優しい目線で描くドラマティック長編。

テレビなどによって与えられた概念とは異なるものに気づかせてくれる作品であった。児童養護施設のドキュメンタリーやドラマを見ていると、親と暮らせない子供は可哀想など「施設の子=可哀想」といったイメージを視聴者に植え付ける内容になっていると思われた。しかし、今作品は実際に施設で育った女性がファンである有川さんに手紙を送り、有川さんが何度も施設に通い取材を重ねた結果生まれたものである。つまり最も現場の真実を再現している、ノンフィクションではないが限りなくそれに近いフィクションだと言うことが出来る。
作品内の子供たちは虐待など様々なことで親と暮らせず、施設に預けられているが、誰一人親と暮らしたいと言っている子はいない。また施設育ちだと周りには言えないが、施設で楽しそうに暮らしている。私にとって親と暮らすということは当たり前の幸せなことだと思っていたため、それができない「施設の子=可哀想」という概念を持っていた。しかし、施設の子たちにとって親と暮らすことは必ずしも幸せではないし、むしろ施設に入れたことが幸せだと思っている子もいる。つまり私と施設の子の“当たり前の基準”が違うため、このような“施設の子=可哀想”というイメージが生まれるのではないかと思われた。
もちろん、親と暮らしたいと思う子もいるだろう。今作品だけで“児童養護施設”に対するイメージが変化した訳では無いが、現実に近い事柄に触れることで、私たちの知らない施設の真実を少しでも知ることができたように思う。めったに施設の子たちを知る機会はないと思われるため、男女問わずぜひ読んでみて欲しい。
2019/10/1(Tue)11:34 ...No.1720
▼三年 田村 RES
夏休み課題1~9

1 『ギヴン』(漫画・アニメ)
著者:キヅナツキ(新書館)
〈あらすじ〉
好きだったはずのギターも面白かったはずのバスケも、くすんで見え始めたある日、上ノ山立夏は佐藤真冬と偶然出会う。日々の生活の中で音楽への情熱を失いかけていた立夏だったが、偶然聴いた真冬の歌が刺さり、2人の距離は変わり始める。

ノイタミナ初となるBLコミックのアニメが現在放送されている。真冬の所属するバンドを中心に、恋愛模様が繰り広げられていく。人より気持ちを言葉にする事が苦手な真冬が、バンド活動を通じて、そして上ノ山との出会いを通じて自身の過去と向き合い、ボーカルとして気持ちを歌で表現していく。最も印象的だったのは真冬が初めてライブに出演した場面である。ここでは昔付き合っていた男の子のことが今でも忘れられず、二度と会えなくなってしまった後悔と寂しさを真冬が初めて言葉にしている。原作ではその想いはただ文字にされているだけで、それだけでも切なさが非常に感じられるのだが、アニメではその想いを込めた歌が実際に歌われていてより一層真冬の抱える罪悪感や寂しさが感じられて、視聴者はせつない感情が込み上げてくると思われる。

2 『アラジン』(映画)
監督:ガイ・リッチー
〈あらすじ〉
ダイヤモンドの心を持ちながら、本当の自分の居場所を探す貧しい青年アラジンが巡り合ったのは、王宮の外の世界での自由を求める王女ジャスミンと、 “3つの願い”を叶えることができる“ランプの魔人”ジーニー。
果たして3人はこの運命の出会いによって、それぞれの“本当の願い”に気づき、それを叶えることはできるのだろうか──?

人気ディズニー映画『アラジン』を実写化した作品である。ストーリーはアニメと似ている部分が多いが、使用されている楽曲がアレンジされていたり、この作品のために新しく作られたりしている。
今作品では、女性の社会進出という問題が描かれているのではないかと考えられる。アニメ版では法律上王子としか結婚できないため、ジャスミンはあらゆる王子とお見合いをさせられていたが、最終的には王である父によって法律が変えられ、アラジンと結ばれる。一方、実写版ではジャスミン自身はかなり自立した女性で、「私が国王になる」と父に伝えるのだが相手にされていなかったが、ラストになると父に勇敢さや行動力などが認められ国王になることを許可される。このように現在問題になっている女性の社会進出が物語に上手く組み込まれており、現代に生きる人々に合わせたラストになっていると思われた。

3 『ライオンキング』(映画)
監督:ジョン・ファヴロー
〈あらすじ〉
動物たちの王国、プライド・ランド。その王として尊敬を集めるライオンのムファサとサラビの間に次期王となる息子シンバが誕生した。シンバ誕生の儀式に大勢の動物たちが集まりシンバを称える。一方、シンバの叔父かつムファサの弟で次期王に選ばれなかったスカーは儀式を欠席し、王になる事ができない自分の立場を呪っていた。

アニメーションではなくCGで全て作られた今作品は、CGだと言われなければ本物の動物で撮影されているように見える程のリアリティあるものだったため、まるでアニマルドキュメントを見ているように感じた。さらに動物たちの細かい表情まで描かれていたため、より一層感情移入しながら鑑賞することが出来た。
“ハクナマタタ”などの様々な考えに触れながら、王としての自覚を持つまでの過程には罪悪感や責任感といったシンバのマイナスな感情が多く描かれていたが、過去と向き合い、スカーと戦うことを決意した後では自信の表れや大切なものを守る意志の強さといったプラスな側面が描かれていることでシンバの心の成長が分かりやすくなっていると思われた。
最先端のCG技術と伝説的なディズニー作品が上手く融合された感動する作品になっていた。

4 『炎炎ノ消防隊』(アニメ)
原作:大久保篤
〈あらすじ〉
何の変哲もない人が突如燃えだし、炎を操る怪物“ 焔ビト”となって、破壊の限りを尽くす“人体発火現象”。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命である。
とある理由から“悪魔”と呼ばれる新入隊員・森羅日下部は“ヒーロー”を目指し、仲間たちと共に“焔ビト”との戦いの日々に身を投じる。

タイトルの通りから炎の描写が多く登場するが、まるで生き物のように動かされており非常に迫力のあるものになっている。登場人物の中には特殊能力を持っている者がおり、どれもユニークな能力になっていて今作品の魅力の一つだと思われた。人体発火現象の謎だけではなく、シンラが属する第8消防隊以外の消防隊にも隠している秘密がある。このように今作品には多くの謎が存在しておりまだ解明されていないため、読者や視聴者は自由に考察できることはもちろん、“早く真実が知りたい”とどんどん物語に引き込まれていく構成になっていると考えられた。

5 『鬼滅の刃』(漫画・アニメ)
著者:吾峠呼世晴
〈あらすじ〉
時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・竈門炭治郎はある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。さらに唯一生き残った妹の禰豆子は鬼に変貌してしまった。絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため“鬼狩り”の道を進む決意をする。

今作品の最も魅力的だと思われたのは、炭治郎たち“鬼殺隊”だけではなく、人間を襲う鬼側の物語も詳しく描かれている部分である。ただの食糧でしかないと人間のことを下等な生物として見下しているように見える鬼だが、実はその鬼も元々は人間で、鬼になると人間だった頃のことを忘れていってしまう。しかし炭治郎たちとの戦いに負け、消えていく際に人であった頃を思い出して泣いたり、血縁関係の全くない鬼と家族のようなままごとをしたりなどという事から、鬼は結局人というものに憧れているように考えられる。つまり人と人でないもの、両方の面を持つ鬼という存在が単なる正義の敵という悪者ではなく、悲しく虚しい存在であるという事を鬼の視点から見ることで理解しやすくなっていると思われる。

6 『さらざんまい』(アニメ)
監督:幾原邦彦
〈あらすじ〉
舞台は浅草。中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ”に出会い、無理やり尻子玉を奪われ、カッパに変身させられてしまう。
「元の姿に戻りたければ“ある方法”で繋がり、ゾンビの尻子玉を持ってこい」ケッピにそう告げられる3人。少年たちは繋がり合い、ゾンビの尻子玉を奪うことが出来るのだろうか……。

最初この作品を見た時、「何を伝えたいのか分からない」というように、内容や表現方法などが独特すぎて理解できなかった。しかし、最終回まで見てみるとそこまでも今作品の魅力の一部だったのではないかと思われた。なぜなら、説明不足や理解ができない部分は視聴者がそれに関する考察を自由にできるからだ。考察をする上で必要なアイテムが場面毎に細かく描かれている。それから自分で今後の展開やこのキャラのセリフの真意などを考えることができる、さらにSNSでハッシュタグをつけて発信している視聴者が多かったため、自分以外の人の様々な考えに触れることができた。つまり多くの人の意見に触れながら自分で物語の先を想像出来る、想像力を広げることができる作品だと考えられた。
特に最終回のラストは、見ている人それぞれでハッピーエンドにもバッドエンドにも取れるものになっているため、より自分だけの考察というものが生まれると思われる。

7『PSYCHO-PASS 』(アニメ)
監督:塩谷直義
〈あらすじ〉
人格が数値化できるようになった未来。
刑事課に配属された常守朱に手渡されたのは「犯罪係数」という数値によって犯罪者を裁く銃―ドミネーターであった。
戸惑いながら現場へ向かう朱。そこで彼女が出会ったのは...。

今作品の世界では、数値が絶対である。数値が低ければ低いほど犯罪を犯す可能性が低いとされ、警察や公務員などの高いキャリアの仕事につける。一方、数値が高ければ高いほど犯罪を犯す可能性が高いとされつける職種も限られてくる。中でも、“潜在犯”と呼ばれる非常に数値が高い人は施設に入れられる、またドミネーターの執行対象になったりする。さらに“潜在犯”は差別の対象になり、それは本人だけではなく家族にも及ぶことがある。この世界では常に監視されているため、私たちの現実にこのような事が起こった場合かなり生きづらい世界になると思った。
常守たちが追っている槙島聖護という人物は、“免罪体質”と呼ばれる存在で犯罪を犯しても数値が低いままなため、システムに引っかからず、殺人などを数多く犯すことができる。しかし、数値が絶対であるこの世界ではむしろ数値がその人自身の存在を表しているのではないかと思われる。そのため、数値が検知されにくくシステムに引っかからない“免罪体質”はまるで存在していないように扱われていると考えられるため、槙島は自身の存在を誰かに認知して欲しくて殺人を犯し続けていたのではないかと思われた。

8『PSYCHO-PASS  2』(アニメ)
監督:塩谷直義
〈あらすじ〉
2114年、シビュラシステム運用下にある東京の繁華街で連続爆破事件が起きた。
公安局刑事課一係の監視官・常守朱は、
事件直後に色相が悪化した人物のサイマティックスキャンのログをトレースすることで居場所を特定。一係と二係の刑事と現場へ向かう。朱は逃亡を図る潜在犯・喜汰沢旭をすぐに執行しようとせず、ある可能性に賭けようとしていた。

狡噛が失踪したあとの世界が舞台になっており、新たなメンバーを迎えて常守は日々業務にあたっている。正義を第一に考えてきた常守は大切な人を傷つけられた事で、復讐を考え悩み苦しんでおり、その姿は非常に印象的でかつて共に行動していた狡噛の姿に非常に似ているように思われた。さらにシビュラシステムの正体もついに明かされる。犯罪を未然に防ぐ“正義”を形にしたようなシビュラシステムだが、本当にその“正義”は正しいのか考えさせられる内容になっていると思われる。

9『劇場版 PSYCHO-PASS 』(映画)
監督:塩谷直義
〈あらすじ〉
鹿矛囲事件から1年半後となる2116年。
シビュラシステムはついに海外に輸出され、初の試験導入先となったSEAUnの首都・シャンバラフロートはつかの間の平和を得る。一方日本では、東京湾から武装テロ集団が密入国を果たしていた。情報屋から一報を受けた常守朱監視官は、一係と現場へ急行。
激しい銃撃戦の末、テロリストを制圧する。集団が使用していたシューティンググラスからは、日本の警備システムを知り尽くした人間がその開発に関わっていると推測された。

シビュラシステムが試験的に海外に導入され、常守はその都市に視察に行く。一見安全は保証された場所に思えたが、実際は貧困差が激しく守られていたのは裕福な人々だけであった。
これまでのPSYCHO-PASSシリーズを通して、実際に導入された時の市民や警察官に起こりうる事件の可能性が述べられていると感じ、中でも今作品は視聴者にとってリアリティを感じるものになっていると考えられる。犯罪を徹底的に撲滅しようとするのであれば、可能性のある潜在犯などは物語の中のように一定の数値以上になったら自動的に毒が注入される首輪をつけた方が効率的で安全だろう。途中まではフィクション感満載だったが、抑えられないほど犯罪が増えすぎたら日本もこのようなシステムを開発・導入する可能性があると思った。そのため今作品の内容を見ていて、「未来の日本かもしれない」と非常に危機感を感じることができるものだった。
2019/10/1(Tue)11:34 ...No.1719
▼三年 白井 RES
夏休み課題21〜30
21.『本能寺ホテル』(映画) 監督:鈴木雅之 脚本:相沢友子
主人公、倉本繭子は務めていた会社が倒産し、無職になってしまう。そんなある日、繭子は交際している吉岡恭一からプロポーズされ、流されるまま婚約する。
そして、繭子たちは恭一の両親に会うため実家の京都を訪れる。しかし、元々予約していたホテルは手違いで泊まることが出来ず、途方に暮れていた所、「本能寺ホテル」というホテルを見つけそこに泊まることにする。しかし、繭子が泊まったそのホテルは摩訶不思議なホテルでエレベーターに乗りながら金平糖を口に入れると戦国時代の京都にタイムスリップしてしまうホテルだった。そして彼女の前にはあの織田信長が現れる。現代と戦国を行き来するヒロインが歴史的な事件にどう絡んでいくのかが見どころである。
織田信長、そして本能寺の変という日本人なら誰でも知っている歴史上の史実を題材にしていたので理解しやすかった。また、この作品は単純にタイムスリップものとして楽しむだけではなく、やりたいことが分からず、主体性が持てないヒロインが織田信長達との交流し、彼らから刺激を受けることで最終的に自分がやりたいことを見つけ出すというテーマも含んでいるのでヒロインの成長の物語になっている。歴史好きでもそうでなくても楽しめる作品である。

22.『ハッピーフライト』(映画) 監督、脚本:矢口史靖
航空業界で働く人々をコミカルにそして時には現実的に描いた作品。旅客機が機体異常で引き返し、無事緊急着陸するまでのトラブルを描く。主人公は新人CAの斎藤悦子だが、その他にも航空業界で働く様々な人々が登場する。例えば操縦士の鈴木和博、グランドスタッフの木村菜採、整備士の中村弘樹など航空業界に関わる様々な役職の人物が登場し、日々起こるトラブルや苦労、そしてプロとしての仕事の情熱などを垣間見えるのがこの作品の魅力の一つだと思う。私たちが安心安全に航空を利用し、海外などに行くことが出来るのはこういった方々がいるお陰だと痛感した。作品自体は比較的コミカルに作られているので大変見やすく面白い作品だった。

23.『過保護のカホコ』(ドラマ) 脚本:遊川和彦
ヒロインの根本加穂子は、大学卒業を控えた22歳。もう立派な大人にも関わらず、全ての行動を親任せにする過保護の性格を持つ超箱入り娘だった。外泊はおろか自分で買い物に行ったこともない。挙句の果てには今日着る服も母親の判断なしには決められない。そんな彼女がカホコとは正反対の青年、麦野初との出会いを機に人生を一変させていく。
主人公カホコが兎に角過保護で、年齢は重ねているものの中身は子供のままで何でも母親任せというのは怖いと感じた。また、カホコがそうなってしまったのは母親のせいであり、母親が子離れできていないからである。毒親には様々な種類があるが、カホコの母も一種の毒親であると感じた。母親は子供に愛情があるからこそ子供の自立をサポートしてあげなくてはならないと思った。この作品はカホコの成長、そして初との恋愛、家族の絆など様々な要素が盛り込まれており、笑って泣ける作品になっている。老若男女に受ける作品になっていると思う。

24.『舟を編む』(アニメ) 作者:三浦しをん イラスト:雲田はるこ
出版社、玄武書房では中型国語辞典『大渡会』の刊行計画を始めていた。口下手な営業部員、馬締光也は定年を間際に控え、後継者を探していた辞書編集部のベテラン、荒木に引き抜かれ、辞書編集部に移動となった。そこで馬締は持ち前の言葉への強い執着心と粘り強さを生かし、辞書編集者としての能力を開花させていく。
出版社というとキラキラしていて華やかなイメージがあったが、この作品で描かれる編集部は真逆で、堅くて真面目な仕事として描かれていると感じた。また、私自身、わからない言葉があるとよく調べるが、国語辞典はその言葉の最も正確な意味を定義しているため、信頼できるものでなくてはならない。いい加減に調べて載せることがないようにプロの編集者たちが1つ1つの言葉を丁寧に調べ上げていることを改めて痛感した。
この作品は決して派手な作品でも大きなストーリー展開があるわけでもないが、プロとして仕事をする姿勢や、コツコツと努力することの大切さを教えてくれる作品である。

25.『GO』(映画) 原作:金城一紀 監督:行定勲 脚本:宮藤官九郎
在日韓国人の杉原は日本の普通高校に通う高校三年生。ボクサーの父親に触発され、中学までは朝鮮学校に通っていたが、高校からは日本人の学校へ通い始める。悪友たちとケンカに明け暮れる日が続いていたが、悪友の一人である加藤が開いたパーティーで風変わりな少女、桜井と出会い恋に落ち、少しずつ自暴自棄に生きてきた自分の生きざまを見つめていくが、そんな矢先杉原の朝鮮学校時代の友人であるジョンイルが日本人に殺されてしまう。
これを機に在日韓国人と日本人の対立が深まっていく。「在日」というテーマを、少年、少女の恋愛模様を通して描き出していく斬新な作品。
この作品が上映されたのは2001年で、今では在日韓国人といってもそこまで露骨な差別はないように思うが、この作品が上映されたのは2001年で今とは時代背景が異なるので、その頃は今よりも在日韓国人に対しての風当たりが強かったのだろうと感じた。実際ここまでの在日に対しての差別がこの時代あったかどうかは分からないが、少なくとも在日韓国人は自身のアイデンティティに対して複雑な気持ちを抱えていたのだと思うと胸が痛くなった。また、今日、日韓関係が悪化しているのでまた在日韓国人に対して風当たりが強くならなければ良いと思った。色々と考えさせられることが多い映画だった。

26.『コウノドリ』(漫画) 作者:鈴ノ木ユウ
産婦人科医でありピアニストでもある鴻鳥サクラが主人公の産科医療漫画
生まれてくる赤ちゃん全てを笑顔にしたいと望む彼らの姿を描いた作品だが、時には中絶や流産などのつらい現実もリアルに描いている。生命が誕生することが本当に奇跡的なことだということを改めて私たちに教えてくれる感動作。
私は今まで、妊娠したら大概大きな問題もなく普通に赤ちゃんが生まれてくるものだと思っていた。しかし、この作品を見て、新たな生命が誕生するのがどれだけ奇跡的なことかを気づかされた。また、それに関わる産婦人科医や助産師さんたちがどれだけ全力で新しく生まれてくる命に向き合っているかが分かった。私も母親や、サポートしてくれた家族、先生方がいなかったら生まれて来ることが出来なかったので改めて生んでくれたことに感謝しなければならないと感じた作品だった。

27.『謎解きはディナーのあとで』(小説) 作者:東川篤哉
主人公宝生麗子は新人刑事であり、世界的な企業グループの令嬢である。そんな麗子が遭遇した難解な事件を彼女の執事、影山が現場を見ずとも概要を聞いただけで事件を推理し、解決に導いていく作品。本格ミステリーの体裁を取りつつも影山が執事の立場ながら麗子に毒舌、暴言を吐くという場面が見られるのも本作の見どころ。また、麗子の上司である風祭警部とのコミカルなやり取りが見られるなどユーモアたっぷりの作品になっている。
麗子はお嬢様で影山は執事という立場にも関わらず、影山がとにかく毒舌。「この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」や「失礼ながらお嬢様、ひょっとしてお嬢様の目は節穴でございますか?」などの数々の暴言、毒舌が飛び出すのが
面白い。今まで執事というと主に絶対服従のイメージがあったので影山のように毒舌を吐きまくる設定は斬新だと感じた。また本格ミステリーの体裁を保っているのでしっかりと謎解き要素もあり、しかもトリックが大変分かりやすい。ドラマ化もされている超人気作品なので小説を読んだうえでドラマを見るとまた面白い作品だと思う。

28.『家売るオンナ』(ドラマ) 脚本:大石静
主人公三軒家万智は「私に売れない家はありません!」と豪語するほどの超天才不動産屋。
客の抱える様々な問題を察知し、容赦なく関わりながら、家という人生において最大の買い物を型破りな方法や手段で豪快に売りまくる。
この作品は万智の手腕が見どころであるのはさることながら万智の勤める不動産屋、「テーコー不動産」の個性豊かな社員達が登場し、コミカルなやり取りを繰り広げるのも魅力の一つである。最初は万智のやり方に疑問や反感を覚えていた者もいたが、次第に万智のペースに巻き込まれていくのが面白い。特にイモトアヤコさん演じる白洲美加は毎回、万智に雑用などを押し付けられ、酷い目に遭っており、白洲も言い返すのだが万智の迫力に負けてしまうというお決まりの展開が視聴者の笑いを誘っている。基本1話完結型のストーリー展開になっており、毎回顧客が抱える物やニーズが異なっており、今回はどのように万智が家を売るのか予想してみるのも楽しい。

29.『きな子〜見習い警察犬の物語〜』(映画) 監督:小林義則
幼い頃に、警察犬訓練士だった亡き父と警察犬エルフの活躍を見た杏子は自分も訓練士を志すようになる。そして、見習い訓練士となった杏子はラブラドールレトリバーのきな子を警察犬にすることを決意する。警察犬試験に何度も失敗しながらもめげずに挑戦を続ける見習い警察犬とその訓練士を目指す女性の奮闘を描いた感動作。香川が生んだズッコケ見習い警察犬きな子の実話をもとに作られたノンフィクション作品。
警察犬になるには本当に険しい道のりが待っていることがよく分かった。訓練士は言葉が通じない犬を相手に教えることの難しさや上手くいかない時の葛藤などがよく表現されていたと思う。しかし、それ以上にこの作品では犬と人間の絆の深さを感じた。きな子と杏子が互いを思いあい、そして苦難を乗り越えていく姿は涙なしには見られない。優等生ではない一匹と一人が挫折を繰り返しながらも夢を追いかける姿に胸が熱くなる。

30.『凪のお暇』(ドラマ)作者:コナリミサト 脚本:大島里美
節約が趣味の28歳OLの主人公、大島凪は常に周りの空気を読んで周囲に合わせて目立たず謙虚に生きていた。本当はくせ毛の髪を長い時間をかけてストレートに整え、偽りの女子力が高い自分を作り上げていた。しかし、ある日凪を蔑む同僚の悪口を聞いてしまい、さらには隠れて社内恋愛をしている営業部のエース我聞慎二が性的な関係を目当てに凪と交際しているということを聞いてしまい、過呼吸で倒れてしまう。それ以降、会社を辞め、家財を処分し都心から郊外に移住。全ての人間関係を断ち切った凪は引っ越し先のボロアパートの住人達との出会いを機に変化していく。
最初は空気を読みまくり流されるまま生きていた凪が、自分の本当にやりたいことを見つけ、それに向かって真っすぐに一生懸命に向き合っていく姿が印象的だった。
日本人は周りの空気を読みすぎたり、自分の思ったことを素直に言えない人が多いが、本当に大切なのは自分らしく生きることで、誰かの顔色を窺ったりせずに自分のしたいように人生を謳歌した方が楽しいだろうなということを気づかせてくれる作品だった。
また、この作品のもう一つの見どころは凪を取り巻く二人の男性との恋愛模様である。
1人は元カレの慎二。彼は最初は凪のことはさほど好きではないように振舞っていたが、本当は真逆。恥ずかしくて素直に言えなかっただけで、凪に振られた後は号泣し、諦められずにいる超ツンデレ。もう一人は凪の移住先のアパートのお隣さんであるゴンさん。彼はマイペースで穏やかな性格。どこか子供っぽくてとっても可愛らしい。この二人をドラマ版では高橋一生さんと中村倫也さんが演じており、胸キュン間違いなしである。
2019/9/28(Sat)14:14 ...No.1718
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